世界を目指すIT少年の学習記録

世界を股にかけITを武器に暮らしていく!ことを目指す少年の備忘録。本のレビュー、勉強したこと、学んだことなどを記録していきます。

リーン的視点「アジャイルサムライ」まとめ

今更ながら2011年に出版された
Jonathan Rasmusson著の
アジャイルサムライ」を読み、今まで読んできたリーンスタートアップシリーズ
そしてリーン信者として新しい発見があったのでそこの部分をピックアップして
まとめてみようと思います。

 

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

 

 




そもそもリーン手法とアジャイル手法をほとんど同じような属性に存在していて、
違いはアメフトとラグビーみたいな感じじゃないかと(アメフトとラグビーやっている人からすれば、ものすごい違うんだと思いますけども、、笑)

1.ざっくりまとめるアジャイルの特徴

ざっくりいうと
デザイン思考、リーンスタートアップと共通するように
「目標がどこにあるかわからなくて、不確定な道のりだから柔軟に進んで行こうぜ!そのためには一つ一つのタスクを小さく分割して、小さく進んで行く必要があるよね!」

っていうもの

アジャイルの特徴としては
基本的に一週間を区切りとして、何か成果を出す。
そしていつでも、リリースできる状態にあれ。
というところがリーンと違うかなと。


いつでもリリースできる状態というのはどういうことか。
というと
今までは「分析、設計、実装、テスト」を左から右へ順番に完了していた。

そうすると
例えば分析はできているけど、設計はできていない。
実装はできているけど、テストはできていない。
というのが起こります。

それに対してアジャイル
「分析、設計、実装、テスト」を縦割りにして、同時に進んで行けるようにした!
そうすると、常に他の工程と独立して進むことがなくチーム全体で進んで行けるよね。と

こうするとより不確実性の高いゴールに向かって、小さく何回も軌道修正してすすんでいける。
ということ。

これらはリーンにも共通しているけれども
それぞれのプロジェクトメンバーはより「柔軟に機能横断的な幅広さを持つ必要」があります。

これはきっと大企業よりもスタートアップのほうが向いている組織体制になっているよね。と思います。

2.インセプションデッキ みんなを同じバスに乗せる

じゃあこの今までにない形の組織をどうまとめていくか。
というときに全員が同じ方向を向く必要があるよねということで。
そこで使われるのが
インセプションデッキ」と呼ばれるもの。

インセプションデッキ」の内容としては、
  1.我々はなぜここにいるのか
→これはプロジェクトの本当の目的、そしてビジョンの部分


  2.エレベーターピッチ
→30秒でプロジェクトを説明するとしたら?

  3.パッケージデザイン
→プロジェクトを視覚化しよう!2に似ているもの

  4.やらないことリスト
→やることを見つけるのは簡単だけど、やらないことを明確にするのは非常に大事。選択と集中をしなければ良いものはできない。

  5.ご近所さんを探せ
→これはアジャイルなチーム作りをするにあたって、必要な人を集めてこようよ!ということ

  6.解決案を描く
→3とほぼ目的は同じ

  7.夜も眠れない問題
→もっとも怖いリスクはなんだろうか?これはYcombinatorのポールグレアムも良く言っていたね。但しここで、経済の景気とか自分たちでなんともできないものを話あうのは意味がない。


  8.期間を見極める
→プロジェクトに明確な期間があるなら考えなければね。

  9.何をあきらめるのか
→四天王「時間、予算、品質、スコープ」
これらの中で何をあきらめるか?


それはスコープだ。スコープのみをあきらめる対象にする。
これも同様に選択と集中。リーンでいえばMVPだろう。


 10.何がどれだけ必要か
→全体的に何が必要かを把握しなきゃね。

3.アジャイルな計画の立て方 あてずっぽうの奥義

これが最も衝撃的だった!

リーンスタートアップには計画の見積もり方はほとんどのっていない。
もちろんProblem/Solution fitやProduct/Market fit
または課題検証、ソリューション検証、MVP検証
共感、定着、拡散、収益、拡大

いろんな言い方がありますが、あくまで大枠のマイルストーンでしたね。

でもやってて思うんですが、確かにリーン的に進めると大枠のマイルストーンくらいしか決められない。(ぶっちゃけ)
なぜって、仮説がどんどん変わって、不確実だからそもそも時間っていう軸で計画を立てることはほぼ不可能である。または時間で区切ると何かをあきらめる必要がある。(例えばサービスの質とか)

アジャイルもそうでしょう。
そこでアジャイル的な計画の立て方は
「計画を絶対数である時間や期間で決めるのでなく、
相対的なポイントや大きさでは決める!」

ということです。

これは目から鱗でした。
例えば
A、B、Cという機能をつけるというときに

従来型
Aが3日、Bが5日、Cが10日
 かな
と決めていました。普段行っている当たり前のことなら、それでできるかもしれません。
だけど初めてやることだったり、計画がどんどん変わっていくと時間に縛られて、自分たちの墓穴を掘ることになります。

アジャイル
Aが3ポイント、Bが5ポイント、Cが10ポイント または
Aが小、Bが中、Cが大

このように相対的な大きさで計画を見積もると。
そうすると仮にAが6日間かかってしまった!
となっても、そうしたらBは10日間くらい、Cが20日くらいだね。
となるわけですね。

こうすると時間に縛られ品質を落とすとかいうことは起こりづらくなる。
ということがあります。


もう一つアジャイルのポイントは
それぞれのタスクをカード一枚に書けるくらい、小さく分割する。
そしてそれらを優先順位をつけて並べる

というものがあります。

これと上記のポイントをつけていくことで、タスクの量などが可視化され
プロジェクトも進みやすい! みんなうれしい!

っていうことです。


他にもテスト駆動開発とか書いてありましたが、
リーン的な視点から読むとここらが重要かなと。

 

アメリカで学んだ科学的にクリエイティビティを育む方法(CIVモデル)

僕がイリノイ大学で留学していたときに取っていた授業でクリエイティビティを科学的に研究している教授の授業をとっていました。
その時に学んだクリエイティブなものを作るのに通るCIVモデルというものを学びました。
 
 
 
 
CIVモデルは大きく四つに分かれており
 
1.アイディアを持つ
1-1 機会を見つける
1-2 アイディア出しをする
 
2.形にする
2-1 率先して行う
2-2 形にする
 
という二つのアイディアを持つ、形にする
の中がされに分類された形になっています。
また毎回のポイントで評価する、ウェイズダムを使う、ビジョンを振り返るポイントがあります。
 
以下がより詳細なCIVモデルです
 
 
------------------------------
 
1.アイディアを持つ
1-1 機会
  • 好奇心を育む
  • 問題や課題を機会だと捉える
  • 問題を探す
  • 固定概念やフレームをもう一度組立てなおしてみる
  • 深く理解する
 
評価する それはいいアイディアなのか?価値があるのか?とか考える
ウィズダムを使う(違うモデルやテクニックを使ってみる、フレームをもう一度組み立て直す)
ビジョンを明瞭化する
 
※この授業で普段から行わされていたこととして
  1. 授業の内容を記録する
  2. 気づいたアイディアを常にメモする
  3. なんでだろう?と思ったことをメモする
  4. 問題や課題に気づいたらメモする
というものがあった。
 

 
1-2 アイディア出し
  • 知識をためる
  • 類似したものをくっつける 類推する
  • アイディア出しのテクニックを使う
  • 発散する(悪いアイディアもとっておく)
  • 収束させたり選定するのを我慢する
 
 
評価ポイント:それは本当にイノベーティブなのか?いい案なのか?良いインパクトを与えるのか?
ウィズダムを使う(違うモデルやテクニックを使ってみる、フレームをもう一度組み立て直す)
ビジョンを明瞭化する

ビルゲイツは新しい事業を考える時関連書を100冊読むそうです
アイディア出しのテクニックについてはまた違うときに書くつもりです。
 
 
 
2.形にする
2-1 率先する
  • まずはじめやる
  • リスクをマネジメントする
  • プロトタイプを作る
  • モデル化する、分析する
 
評価する:それは道理のとおったリスクなのか?プロジェクトなのか?製品なのか?
ウィズダムを使う(違うモデルやテクニックを使ってみる、フレームをもう一度組み立て直す)
ビジョンを明瞭化する

 
 
2-2 適用する
  • リソースを整理する:人々とコラボする、時間を管理する、お金をかける
  • 忍耐強くやり続ける
 
評価する これで問題が解決したか?ニーズにフィットしたか?何を学んだか
ウィズダムを使う(違うモデルやテクニックを使ってみる、フレームをもう一度組み立て直す)
ビジョンを明瞭化する


------------------------------
以上がCIVモデルです
 
 
 
 
 
 
 
この授業中に読んだ本の一つとして
 
レオナルドダヴィンチが行っていたクリエイティビティにつながる習慣
"How to Think like Leonardo da Vinci"by Mechael J. Gelb
というのを読みました。その内容をまとめている以下の
Wiki howのHow to think like a Leonardo da Vinci
を参照にして上記の内容と相関関係があるであろうということで
書きます。
 

 

How to Think Like Leonardo da Vinci: Seven Steps to Genius Every Day

How to Think Like Leonardo da Vinci: Seven Steps to Genius Every Day

 

 

 
 
1.Curiosita:好奇心を追求する
 
 
  • ジャーナル(メモ帳)をいつでも常に持ち歩き考えやアイディアをかく
  • テーマに関して良く観察してみる 例えば「コミュニケーション」をテーマにしてみて一日中それに関して観察してみる
  • 問題を一つピックアップしてそれに関する考えを休みなく書き続ける(編集してはだめ 書き続けること)
 
2.Dimonstrazione:経験や知識、忍耐をテストする
  • あなたの信仰(信じること)をチェックする
  • 三つ視点を考える あなたの信仰に強く反対する意見を考える
  • あなたを大きく影響する広告を分析する
  • アンチロールモデルを見つける ロールモデルの正反対となりうるものを見つけて同じ過ちをおこさないようにする
 
3.Sensazione:感覚を研ぎ澄ます
 
  • 経験の詳細な描写をしてみる
  • 匂いをどのように描写するか学ぶ
  • どのように描くか学ぶ
  • 違う音を聞いてみる あなたの周りの普段聞かない音を聞く
  • その瞬間を生きてみる その時の幸せを大きく感じてみる
 
 
4.Cryptic: 曖昧さ、逆説的な事、不明瞭さを受け入れること
 
  • 曖昧さと仲良くなれ 特に意味のないことをする時もそれを受け入れる
  • 二つの正反対の概念の関係を問う 例えば最も楽しい時と悲しい時の相関関係とか
  • ソクラテスの方法を試す 可能性を探ること 答えを出して問題に答えるのでなく疑問をなげかけて答えを見出す
 
 
5.Arte/scienza: 科学、芸術、論理、想像 のバランスを保つこと
 
 
6.Corporalita:体のバランス、フィットネス、両利きなどを育むこと
  • 柔軟性、強さ、エアロビックのフィットネスプログラムをすること
  • 体について学ぶ ヨガ、ダンス、ジャグリングなど
  • 両利きになる ダヴィンチは両利きで飯を両方で食べることもできた
 
 
7.Connessione:全ての事象や現象の関係を理解する
  • まったく関係ないものの関係を見つける 例えばクマとWWWのインターネットの関係
  • あなたのロールモデルと話しているのを想像する
  • どのように物事が組織されているかを考える。
 
 
 
 
以上
 
 
 
P.S.
さすが天才レオナルドダヴィンチ。これ全部やったら確かにクリエイティブになりそうですね笑